自分を理解するための2つの方法

第三の資本は、情緒的資本、要するに自分自身について理解し、自分のおこなう選択について深く考える能力、そしてそれに加えて、勇気ある行動を取るために欠かせない強靭な精神をはぐくむ能力のことである。自分の価値観に沿った幸せな生き方をするために、この種の資本が必要となる。

リンダグラットン.ワーク・シフト─孤独と貧困から自由になる働き方の未来図<2025>(p.234).プレジデント社.Kindle版.

第三の資本とは、引用した本「ワーク・シフト」の中で未来の仕事をやっていくうえで必要となってくる三つの資本のうちの一つです。

この資本を形成するしないは置いておいても、自分を理解することは選択肢が増えてきた今の時代、そして将来的にも大事になってくるはずです。

この自分を理解する方法、わたしは「知識から理解する方法」と「経験から理解する方法」の二つがあると考えています。

といっても難しい話ではありません。たとえば気圧の変化により頭痛がしたり、気分が落ち込むこともあるのはご存知の方も多いはずです。

こうした知識を本やネットから学ぶこと。それが知識から自分について理解する方法です。

台風や夕立のときに気分が落ち込んだり、頭痛がする傾向があるなとこれまでの経験から理解すること、それが経験から自分について理解する方法です。

この二つをうまく織り交ぜながら自分を理解していくことが大事だと考えています。

ではどんな方法があるでしょうか。

まず経験から理解する方法として、以前アウトライナーであるWorkFlowyを使って、自分マニュアルを作りました。

WorkFlowyで「じぶんの取説」をつくろう!
自分にとって大切なものを見つけること、自分にとっての真の問題を見つけること。 自分を理解するためにWorkFlowyをここまで活用してきま...

この方法は自分の経験を自分の頭の中だけでなく、アウトライナーなどの外側に蓄積することで自分がどんなものが好きかなどを理解する方法でした。

だいたいのひとはこのような方法を取るかどうかは別にして経験から理解しているはずです

  • 飲み会の次の日の朝はだるくなる
  • 朝のコーヒーがすき
  • 雨の日は少し憂鬱などなど

経験から理解しています。

ただ自分の記憶だけに頼ってしまうと、変化が見えにくかったり、覚えやすいことだけに偏ったりしてしまいます。

そして例え記憶だけでなくアウトライナーのような外部に記録しておいたとしても、それでも自分の経験だけで自分自身を理解するには限界があります。

たとえばピークエンドの法則というものがあります。

楽しいイベントに参加したとします。翌日その楽しいイベントがどのぐらい楽しかったのかを思い出した時、その評価は一番楽しかったときの楽しさと、イベントが終わった時の楽しさの平均となります。

楽しい時間がどれだけ長くあったとしても関係ありません。ピーク時と終わったときの平均なのです。

たとえばイベントが終わった時になにか悲しい出来事があったりするとそのイベントの楽しさは半減してしまいます。そこまでのイベントで経験した楽しさには何のちがいもないのにです。

そしてこういったことはなかなか経験から理解できるものではありません。無意識なので把握できないのです。

こうしたふたつの方法、たとえば本を読む(知識から学ぶ)ことと日記などを読み返したりする(経験から学ぶ)ことを織り交ぜて自分を知っていくことがこれからさまざまな人に大切になってくるのだろうと思っています。

では次は自分を理解するための私の最近のおすすめツールScrapboxを使った方法をご紹介したいと思います。