悲しい時やいらいらしたときに日記に感情を書き込むと気持ちがすっきりします。
しかしすっきりするだけでなく悲しい気持ちやいらいらした感情へ対処する力もアップするとしたらどうですか?より日記を書こうという気持ちになりませんか?
日記を書くことで感情をコントロールする力をアップさせましょう!
ラべリング
自分の感情や衝動を書き出したりすることで、感情や衝動をコントロールしやすくする「ラべリング」という方法があります。
お気づきの通り、日記にいらいらしたことや悲しかったことを書き出すことはこのラべリングと通じるものがあります。
このラべリングをすることで脳内でブレーキの役割をする部分が活性化します。これがラべリングが効果のある理由と考えられています。
情動ラベリングをしているときには、右の腹側外側前頭前野の活動が増えるらしい。この部位は、一般に脳の「ブレーキ・ペダル」と見なされており、内側前頭前野と呼ばれる脳の執行中枢の一部を活性化させる。すると、桃体の反応が抑制される。
Search inside yourself No.598
脳の神経可塑性
ラべリングは脳内でブレーキの役割をする部分を活性化します。そして脳には可塑性があります。
可塑性とは簡単に言えば考え方や注意の仕方を変えることで脳の構造や機能も変化するということです。さらに大雑把にいえば脳のよく使う部分はより強化されるということです。
有名な例としてロンドンのタクシー運転手の場合を紹介します。
ロンドンのタクシー運転手は試験に通るために、ロンドンの二万五千もの大通りや路地を覚える必要があります。
そのため運転手は試験を通るために2~4年かけて厳しいトレーニングを積みます。こうしてトレーニングを積んだタクシー運転手の海馬(記憶などにかかわる脳の部位)は平均的な人より大きく、活動が活発になるのです。さらにおもしろいのはタクシー運転手を長く続けた人ほど海馬はより大きく活発になるそうです。
ラべリングにより自制心を鍛える
そしてここで伝えたいことは日記によるラべリングでも同じ効果があると考えられるのです。日記を書いてラべリングをすることで、脳のブレーキの役割をする部分を活性化できます。ラべリングを頻繁に行えば、脳のブレーキをつまり自制心の基礎力もいっしょに伸ばすことができるのです。
わたし個人の話で恐縮ですが、このラべリングを続けることで確かに不安や緊張などに振り回される頻度や程度が減ってきたと感じています。
終わりに
日記に感情を書き出すことは気持ちをコントロールする術となるだけでなく、気持ちをコントロールする力も伸ばしてくれます。
日記に書かなくても、メモ帳などに書き出してもいいと思います。ぜひラべリングを試してみてください。
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