「幸せの踏み台」から「スモールステップ」の項目を紹介します

12月29日発売予定の「あなたの幸せを踏み台になる本」から4つのパートを4日連続で公開しています。

前回は「 コツ19,20 」を公開しました。今回は「スモールステップ」についてです。

本書ではあなたの大切なことを見つけるだけでなく、実行することも目的としています。

今回は大切なことを実行するためのヒントをまとめた項目からのご紹介です。

5.スモールステップ

 ランニングができても、5kmランニングはいきなりできるようにはなりません。むしろ寒い時期ならランニングすらできない可能性もあります。こうしたときに有効な考え方が、スモールステップです。

 毎日5kmランニングしなくちゃと考えるよりも、まずはランニングシューズを履いて外に出るだけでOKと考えた方が、行動に移せるようになります。そしてランニングシューズを履けば、案外そこからはすんなりと外に出られます。外に出れば少しはランニングができます。

 このときも5km絶対走ろうと思うのではなく、とりあえず家の周りを一周できればOKぐらいに考えておきます。こうして大きいことから始めるのではなく、小さいことから始めることで、自分にもできるのだと自信をつけられます。

 もしできなかったときは「家の周りを一周ではなく、玄関の外に出ればOK」のようにさらに小さい目標にしましょう。

 こんなほとんど意味のないような行動してどうするんだと思うかもしれません。しかしこのスモールステップには2つの効果があります。「達成できる」ことと「発見がある」ことです。

 まず「達成できる」について説明します。当たり前のようですが、スモールステップならば行動がぐんと達成しやすくなります。まずは小さいことでもいいので行動し、達成することです。

 達成することで、さらに自信がつきます。自信がつけば、またすこし大きいことができます。最初は家の周りだけ走っていたランニングも、ちょっと近くの公園まで走ってみよう、公園を一周してみよう、3周してみようと伸ばしていけます。

 またスモールステップで取り組むようなことは、だいたい自分にとってはじめてのものや、あまり馴染みがないものです。そういったものに取り組めば、多かれ少なかれ「発見」があります。

 発見はなかなか楽しいものです。運動は苦手なのに、ひとりでマイペースに走るのは気持ちいいといった発見があるかもしれません。

 そうした発見は単純に楽しいですし、より大きな行動ができるようになるための手助けとなることもあります。

 実はこうしたスモールステップから得られるものは、ハマりやすいゲームに必要な要素とも共通点があります。時間を忘れてゲームをやってしまった経験はないですか?

 ハマりやすいゲームは、

①勝てること

②斬新であること

③目標があること

④フィードバックがあること

の4要素が必要と言われています。スモールステップで自分のやりたいことに取り組めば、

①(簡単にできる行動だから)勝てる=達成できる

②(自分にとって新しいことだから)斬新

③(自分で決めた取り組みがいのある)目標がある

④(小さな成功や日々取り組んだことから得られる発見や達成感、自己効力感という)フィードバックがある

といったように、4要素を満たすことができます。まずはスモールステップで始めることで、より楽しく自分のやりたいことをできるようになるのです。