AIというプリズムの向こう側
『NEXUS 情報の人類史』と『CHANGE』を読みながら考えたこと
『NEXUS 情報の人類史』にある「NEXUS」とは何か?
辞書を引いてみると以下のような定義である
a complicated series of connections between different things
何か違うものの間の複雑なつながり。その繋がりを作るのが情報であるとしている。1
本書内では第1部では人間のネットワークが情報によってどう変わっていったか。第2部以降ではそこにアルゴリズム、AIといったネットワークへの新たな参加者が加わることでどう変わりうるのかといったことが語られていく。
詳しくはぜひ本書を読んでほしい。
『CHANGE』との重なり
ここで語りたいのは今読んでいる『CHANGE』とのつながりだ2
並行して読んでいた『CHANGE』は社会的ネットワークや行動変容についての話である。
『CHANGE』(デイモン・セントラ著、副題「新しいアイデアやイノベーションはこうして広まる」)は、新しい考えや行動が、だれか一人の知名度や「バズ」だけでは広がらないことを実証研究を踏まえて論じる本だ。
この中で「社会的ネットワークとはプリズムである」3と出てくる。
最初はプリズムという単語に馴染みがなくて、ピンとこなかったが、いうなれば社会的ネットワークとは情報をただただ運んでくるパイプではなく、その情報自体の見方を決める役割を持っているということだ。
少し考えてみると、会社で何か問題が起こったときに、所属部署の常識が「それを問題とするか」という判断に影響を与えることは間違いない。 常識に従うことも、逆らうこともできたとしても、そこに常識という判断基準がすでに紛れ込んでいる。
同じ出来事でも、自分がどのネットワークを通して見ているかで、出来事に対する意味づけが変わるのだ。
ここで、ネットワークに参加する新しい主体(アルゴリズム・AI)についての影響力は甚大だろうと分かる。
これからAIは人間の相談相手として、ネットワークの参加者として大きな役割を果たしていくだろう。
そのときAIというプリズムがどのような光景を私たちに見せるのか。その影響は計り知れないのではないだろうか。